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6割のフィクションと2割の嘘1割の真実で構成されております。

通勤において一番大切なこと

通勤において一番大切なこと。

それは、如何に電車で座るか。これが一番大切なのだ。

よく移動中を効率的に使うべきだと言う人が居る。口の悪い人だと蔑んでくる人もいる。

本を読んで勉強するとかニュースを見て政治や経済の動向をチェックするだとか。

私から言わせれば、そのような行為は恵まれた才能によるものだ。

それは僕だって電車で酔わなければ本でも読むしニュースも見る。なにも虚空を見つめてボーと考え事をすることに時間を使ったりしない。

しかし、満員電車に揺られながら文字でも見ようものなら、ほんの数秒で酔ってしまう。酔ってしまえば通勤時間の1時間30分は簡易的な地獄となる。

座りさえすれば酔わないので、如何に電車で座るか。これが一番大切なのだ。

 

私の通勤は乗り換えが数回ある。

まず最初の駅では傾向的人が少ない且つ、降りる駅の階段が近い号車に乗る。

座れることは滅多にないが比較的すいてるので数秒で酔うようなことはない。調子が良ければ立ったまま本を読んでも問題ない事もある。

その後、新宿駅で乗り換え中央線で神田駅まで行くことになる。

ポイントはここだ。

中央線では新宿駅で半分以上の人が降りるがここで座れることはない。新宿駅に来るまでに乗っていた先住民たちが空いた席に座るからだ。

問題なのはどこに立つか。

電車ではエレベータの様に 後から乗った人が最後に降りるという どう考えても非効率だろという様なマナーはない。座っている人の前に立っている人。これがその席が空いた際の所有権を得るのだ。要するに神田駅までの二駅、四ツ谷駅御茶ノ水駅で降りる人、これの前に立つ必要がある。

まず四ツ谷だがここでも結構な人が降りる。駅近くには大学があり、南北線東京メトロへの乗り換え、職場としても降りる人が多い。その為、傾向と言う物はあまりない。

どの様な人の前にでも三割程度の確率で座れる。ただ、キャリーケースを持っている人、明らかな観光目的の人などは東京駅まで行く可能性が極めて高い為、回避した方が無難となる。

そして御茶ノ水だが、これは私の完全な偏見なのだが、お洒落なおば様が降りることが多い気がする。条件で言えば大学も乗り換えも豊富であり、四ツ谷と変わらないのだが何故か確率が高い。体感で言えば50%はある。出勤時間的に偶々その傾向にあるのかもしれない。

もしここで座ることができなかった場合、最後の乗り換えまでは基本的に立っていることになる。最後の電車もタイミングに寄ってくるため自分では工夫のしようが無いのだ。

そういう訳で私はいかに電車で座るか。これを考えながら虚空を見つめているのだ。