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6割のフィクションと2割の嘘1割の真実で構成されております。

袖に虫

知り合いがライブをすると聞き、見に行ってきた。

コンテンポラリーダンスというジャンルだった。

こちらについては後日。

 

帰り道の話だ。

右腕に痛みがあった。

針で刺されたような、熱い鉄に触れたような痛みだった。

反射的に腕をさすると、袖に黄色いしみが浮かんできた。

水ぶくれでも出来ていたのかと袖をまくって見てみる。

袖の下には、1.5cmほどの虫がいた。

胴体、足、羽とバラバラになり、零れ落ちる。

どうやら虫に噛まれたらしい。一体どこから入ってきたのか。

想像の中で服の中に虫がいると考えるとぞっとする。

ただ実際起こると、なんだ虫か という程度だった。

大抵の事は想像するより大したことは無い。

案ずるより産むが易し

少し違うか。

 

とにかく、思っているよりは大抵大丈夫なのだなと。

 

明日、私は手から糸を出せるようになっているかもしれない。