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6割のフィクションと2割の嘘1割の真実で構成されております。

ゴミ拾い

ふと見ると、ベンチにタバコの箱が置いてあった。

誰かの忘れ物だろうか、深く考えず箱を手に取る。

中を見ると空だった。

やられた。ゴミだった。

近くにゴミ箱は無い。このまま元に戻せば私がゴミを捨てた事になる。仕方がないので空箱にも散歩のお供をしてもらう事になった。

余計な物に触れなければ良かったな。

損をした気分だった。

自宅のゴミ箱に捨てた時、よく考えればゴミを捨てたのだから、良いことをしたのだと思い直した。

そう思うと良い気分だった。