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6割のフィクションと2割の嘘1割の真実で構成されております。

叙述トリックの楽しみ方

一冊の本を買った。

叙述トリックが使われた連作短編集の本。

タイトルは割愛させて頂く。

 

叙述トリックとは、あえて、情報を文中に記載せず、読者の思い込みを利用するものだ。

 

例えば、

「とある警官がいた。その警官は日常的に不正を行っており褒められた警官ではなかった。ある日、その警官は女子トイレに入った所を取り押さえられた。

 

 

不正で手に入れた金品を一時的に女子トイレに隠していたのだ。

その女性警官は懲戒免職となった。」

 

みたいな感じだ。

 

もっと良い例を書きたかったが人様の作品をここに書くのは気が引けた。

私にはこれが限界だった。

 

この手の本で、叙述トリックだと事前に分かっている場合

楽しみ方はトリックを見破る所にあると思っている。

 

しかし、実際見破ってしまったり、自分の期待する解答ではなかった場合あまり面白くなくなる。

推理小説であれば、自分の推理の上をいかれても面白いし、推理が当たっても達成感があるだろう。

 

ただ、叙述トリックとなれば変わってくる。

 

例のように、警官=男 作品の犯罪者=男 のような思い込みを利用するわけだが

叙述トリックだと事前に知っていれば色々推察できてしまう。

実際例を読んでもらった時に推察されていたかと思う。

 

そして、解けてしまえば、面白さは半減だ。

なぜなら、読者を騙してはいるが、作中の登場人物は何も変わったことをしていないからだ。

また読書中に世界観に入り込めない所もある。文章を俯瞰で見てメタ的な思考をしている自分が邪魔になるのだ。

 

くどくど書いたが、私はどんでん返しや伏線などは、事前に存在を知らない方が楽しめると思っているということだ。

 

まぁ今回買った本に関しては見出しにデカデカと書かれていなければ、気になって買っていなかったので、難しいところではあるが…

 

とりあえず明日から読んでみようと思う。なるべく邪推はしないように。