少し真面目な話
人の主義主張、価値観はどうやって形成されるのかと考えると、環境の影響は無視できないものかと思う。
ワトソン(あんまり覚えてない)という人が人間の発達の要因は遺伝的ではなく環境によるものだと主張した。と昔、勉強した覚えがある。
50人のまっさらな子供を連れてくれば、それぞれ望みの性格に育てよう
と言ったそうだ。
この主張の是非は今回とはあまり関係がない。
ここで私が言いたいのは、
「人の価値観の形成に環境は少なからず影響していると言ってもいいのではないか」
という事だ。この話はこれが前提となっている。
昨今インターネットが普及し、様々な情報が飛び交っている。この膨大な情報の中から自分の求める情報だけを取捨選択するのはかなり難しいと思う。
そこで役立つのがおすすめの機能だ。
SNS、動画配信サイト、ニュースアプリ、情報を提供してくれるツールには必ずと言っていい程、おすすめ機能が付いている。
日ごろ見ているサイト、検索したワード、履歴などの情報を元にAIが興味のありそうな情報を提供してくれるわけだ。
私はこの機能が人の主義主張、価値観を極端に助長しているのではないかと思う。
例えばAさんは○○は嫌いだ。という価値観を持っている。
これは問題はない。人それぞれだ。
Aさんは○○を嫌う人たちのサイトや動画をよく見る。
これによって、Aさんが扱う各種ツールは○○が嫌いな人達の情報ばかりをおすすめする。
するとAさんは、世の中皆○○が嫌いなのだと思う。
個人の価値観だったものが、無意識のうちに肥大化し、一般的な価値観と誤認してしまうのではないか。
そういう心配をしている。
私自身、ネットで知った有名な事件などを、友達に話したときに全く通じなかった事があったりする。世の中皆知っているような事だと思っていたが、存外小さな出来事だったようだ。
無意識のうちに私の趣味嗜好がおすすめ機能により肥大化させられていると思うと少し怖くなった。
私は中道を行きたい。
自身の周りの情報は自分にとって都合の良いものが寄せ集まっている。
さらには色々な心理的バイアスがかかっていると考えると、
少し極端に違う価値観に寄り添っていく方が丁度いいのかもしれない。
今後AIが発達し、あなたが手に入れるすべての情報が、AIの取捨選択したものになった時
あなたの価値観は本当にあなたの価値観でしょうか。
環境がAIに変わっただけかもしれませんが、意図的に(AIには意図ははありませんが)偏りのある情報の中では疑念が残るのは私だけでしょうか。
面白い話ではないかと思いますが、そのうち専門家が言い出した時に悔しいのでここに残しておきます。